1人美容室が着実に売上アップをする方法

あなたの美容室いくら売上アップをしたいのか?目標を決める

小規模サロンが非常に増えましたね。
お客様もプライベート空間を望む傾向にありますし、美容業界においては人手不足の問題もあります。

要因はさまざまですが、お一人で経営されるお店が非常に多くあります。

今回は、そんな個人店が着実に売上を上げる方法についてお伝えしていきます。

現在地の把握

まずは、今の状態を知らないとはじまりません。

現状把握か目標設定のどちらが先かという話もありますが、セットで進めていかないといけませんので基本的にはどちらでも大丈夫です。

開業後ある程度の時間が経過している場合は、まず現状を客観的に把握することから始めるのが普通でしょう。
逆に開業前や開業1年未満の場合は現状データがない、もしくは少ないので目標をたてるところから始まりますね。

現状把握をする場合は売上だけではなくて、お客様の人数(客数)、1回でのお支払いの平均(単価)、ご来店頻度・年間に何回来てくれてるか(来店サイクル)まず最低限この3つは見ないと何もできません。
できればメニューごとのオーダー数、来店地域、どの程度予約が埋まっているか(実稼働率)などもみれるとよいですね。

いくらになりたいか?

次に目標をたてるわけですが、目標は高く持とうという方もいれば、現実的な目標を立てるという方もいます。

私はこれも経験年数によるのかなと思っております。

開業前や開業直後に、あまり低い目標を立てるのはちょっと寂しいですよね?
是非、理想の数字を目指してみましょう!

逆に長年経営してきたお店が、ある日突然、売上を跳ね上げるというのは現実的ではないと思います。
着実にやっていくなかであとから見てみるとの年は大きく数字が跳ね上がったというときもあると思いますが。

目標と現実のギャップを埋める

目標と現実のギャップを埋める作業が、目標達成の方法です。

何が足りないか?分析する

分析と聞くと「めんどくさっ!」と思う方も多いかもしれませんね。
数字が得意な人は良いですが苦手な人は、数字眺めて細かくチェックするのって苦痛ですよね。

ですので、ここではざっくりと大まかな数字の見方だけにしておきたいと思います。

最低限必要なのは客数・客単価・来店サイクルでしたね。まずはこの3つだけ見ましょう。

まずは数字を比較

現状 客数○○人 単価○○〇円 来店回数=年間売上
目標 客数○○人 単価○○〇円 来店回数=年間売上

こんな感じで並べると、上げるべきところが見えますね。

目標の内訳、例えば客数を何人にしたらよいかわからない方はとりあえず3つの項目を均等な比率で上げて年間売り上げが目標になるように合わせてください。

戦略を立てる

次に具体的な戦略を立てていかないといけないのですが、注意点としてはいきなり戦術を追いかけないということです。

戦略と戦術はしっかり区別しましょう。
戦略は総合的な準備・計画・運用の施策です。全体を俯瞰して方向性をイメージしましょう。

それに対して戦術は、戦略を実行するための具体的な手段です。
例えば美容室の場合だと来年度売上を上げるために広告での露出をふやし客数を増やそうというのが戦略、そのためにFacebook広告を使ってInstagramに広告を出し、お店のホームページに誘導しようというのが戦術です。

目標、戦略、戦術の順番ですね。私もそうでしたが、目先の売上をあげようとするといきなり戦術に走りがちです。小手先のテクニックで簡単に集客できるほど甘くないので目標と戦略はしっかり立てましょう。

実行する

戦略、戦術が決まったらあとはやるのみです!
独自でやろうとすると失敗するので成功事例にそってやるのが鉄則ですね。

私も、最初はオリジナルの戦略でトライしたことがありたくさん失敗しました。
やはりわからないうちは、成功している事例をよくリサーチしてマネするところからスタートになると思います。

あとは実際にやるのみです。
広告費用がかかる場合や新商品・新メニューの導入で先行投資が必要な場合は躊躇してしまいますが、リスクを最小限におさえつつとりあえずやっていった方が良いです。

マーケティングはテストの繰り返しということをいうマーケッターの方もいますが、本当にその通りでほとんどのことは、結局のところやってみないとわからないので最終的にはやるしかないです。

全く同じ集客方法でも結果が出るお店と出ないお店がありますし、同じ商品・同じメニューでも売れるお店と売れないお店がありますからね。
テストを繰り返し効果のあった方法を拡張していく、効果が出ない場合は改善してまたテストする、その方法が一見遠回りなようで一番早いと思います。

美容室が売上を上げるための具体策

客数・単価・来店サイクル

ここでは、上記で言うところの戦術をもう少し掘り下げていきたいと思います。

分析のところでお伝えした売上の要素、「客数・単価・来店サイクル」この3つに沿ってお伝えしていきます。

ですので、「この中のどれをどうやって増やすか?」ということですね。

集客して客数を増やす

予約に空きがある状態なら広告費を10倍にしても問題ないですね。
逆にトントンもしくはマイナスであれば、新規オープンの認知アップなどの目的がない限りすぐにやめるべきです。

ただ、どちらにしても払い続けないといけないので美容室にとっては大きなリスクとなります。
「来月から掲載料上げます」って言われたら途端に、マイナスになるかもしれませんからね。

ですので、並行して労力を使った集客も行う方が良いですね。

そして、労力をかけてじっくり集客を行う際に最も重要なのはターゲティングです。
「誰に向けて発信するか?」ということですね。

たとえば、対象のお客様が20代女性であれば新聞折り込みをやっても誰も見ません。
新聞取ってる人ほとんどいませんからね。

逆に、年配のお客様が多いお店でインスタとかTwitterに注力しても、集客につながる可能性は低いですよね。
「何をやるか?」よりも「誰に向けてか?」が重要です。

理想のお客様がこういう人というのが決まっていると一番良いですね。
ペルソナというやつです。

長くなるのでここではペルソナの説明は割愛しますが、要はその理想のお客様が見そうな媒体を”試す・改善する・試す”の繰り返しです。

まず最初は、色々同時にやろうとせずに1つをブラッシュアップしていく方が効果は出やすいと思います。

単価を上げる

単価を上げる方法は、大きく分けて2つあります。

高単価客を集めるか既存客にアップセル・ダウンセル・クロスセルを仕掛ける方法です。
それぞれ詳しくご説明しますね。

まずは高単価客を集める方法です。
かなり難易度が高いやり方になりますが、意図的に敷居をあげて入りにくくする方法です。

カット1万円みたいな感じです。
そういうのって東京の青山でしかできないと思っている方も多いですが、実際には地方のお店でもカット15,000円の美容室とかあります。

カットが15,000円の時点で単価が安くなるはずはありませんから来店後に単価アップを考える必要がありません。ただし、これをやろうと思うと、よっぽどの強みか特徴がないと誰も来ませんので難易度はかなり高くなります。

次にアップセル・ダウセル・クロスセルです。
これはお客様に、さらに買っていただくための基本ですね。

有名なのは、マクドナルドの「ご一緒にポテトもいかがです?」というやつです。
ちなみにこれはクロスセルです。

「50円プラスで、ポテトをMサイズからLサイズにできます。」
こちらはアップセルですね。

美容室の場合だと、カラーやパーマのお客様にトリートメントもご一緒にとおすすめするクロスセル。

カラーのグレードアップメニューの髪質改善カラーや、プラチナカラーなどハイグレードメニューへ移行するアップセル。

上記の2つを断られたときにおすすめするワンコインメニューなどがダウンセルにあたります。

これらの方法での単価アップは、戦略的にメニューづくりをしていればあとは一言かけるだけなので実行すること自体は難しくありません。
面倒がらずコツコツ声掛けができるかどうかがポイントですね。

来店サイクルを縮める

次に来店サイクルを縮めるという方法です。

既存客に対するアプローチなので売上を上げる方法としては、1番簡単な方法です。

ポイントになるのは、既存客に依存しますのでそもそも固定客が極端に少ない場合は成立しないことと、サイクルを短縮するためのきちんとした仕組みを持っているかどうかというところです。

固定客が少ないという場合は、集客からスタートしていくしかありません。

ここでは、ある程度の固定客をもっていて更に売上を伸ばしたいという前提で、サイクルを縮める仕組みについて何点かご紹介いたします。

①チケット販売

古典的な方法ですが、回数チケットなどを買ってもらうのは非常に有効です。

実際弊社でご提案しているメニューでも頭皮ケアの「強髪プログラム」というのがありますが、単発メニューでおすすめするとお客様も継続しなかったり次回来店まで間が空いたりします。
それに、毎回セールスをしないといけないので美容師さんの負担も大きくなります。

6回チケットなどでまとめて買っていただくことにより、割引や特典などをつけてあげるとお客様の満足度もあがりますし、最初に支払いを済ませているので2回目以降はこちらから無理に勧めなくてもお客様の方から来てくれます。

当然ですよね?もうお金を払った後なので行かないと損だという心理が働きますから。

②次回予約

こちらも昔からあるやり方ですが、お帰りの際に次回予約をとってもらうというのは非常に良いやり方です。

次回予約がうまく取れるお店と、取れないお店の違いは継続して習慣化できるかどうかです。

予約の空きが多いときは突然のお客さんも取っていきたいので、ついつい当日客ばかり取ってしまって事前の予約というのがおろそかになってしまうケースもあると思いますが、早めの予約がとれるようになると売上も安定しサロンワークもスムーズになるのでメリットは非常に多いです。

③早割

チケット販売や次回予約が難しい場合は、早割という方法もあります。
○○日以内だと割引があるというやりかたですね。

このやり方は、ただ「○○日以内だと割引がある」ということを伝えるだけなので、実行するのは非常に簡単です。

ただし、割引をし過ぎて利益が下がってしまっては元も子もないので来店率・売上・利益のバランスをしっかり考えないといけません。

④LINE公式アカウント

LINEはあくまでもツールの1つに過ぎませんので、実際にはメールでもなんでも構いません。

ただ現在SNSの中でもLINEはユーザー数も多く速報性が高く、店舗型ビジネスの集客に適したツールなのでここではLINEでお伝えします。

LINE集客をするのに、要となるのは友達数です。
まずは、既存のお客様にLINE友達登録をしていただかないとはじまりません。

友達数さえ増えれば、あとはそれほど難しくありません。

もちろん配信のタイミングや内容はよく考えないと一方的なセールスばかりではお客様に嫌われるだけです。
売り込みをするのではなく、情報を提供するといった姿勢で取り組むと上手くいきます。

実際に、個人店さんでも翌日の空き状況を配信しただけで、来客数が増えて売上が上がったという事例も多数あります。
また、直接セールスしづらい内容の商品(例えば育毛など)でもLINEの一斉配信なら割とライトな感じで行えます。

売上の柱を増やす

収入源となる売上の柱自体を増やすというのも、これからの時代は良いかもしれません。

ちまたでは副業や複業が流行っていますが、忙しい美容師さんが全く他の仕事を掛け持ちするというのはあまりおすすめできません。

まず行うべきは物販でしょう。
店販ではなくあえて物販という言葉を使ったのは、店頭での販売にこだわらなくても今はインターネットなどで販売する方法もたくさんあるからです。

美容室専売商品はインターネットで販売することはできませんが、自店のオリジナル商品を持つという方法もあります。
弊社でもOEMは100本からお受けしていますが、最近は小ロットでの製造も可能になりました。

もちろんある程度の知識が必要になったり、在庫リスクが高くなったりという側面もありますが、軌道にのれば複数も経路で販売することも可能なので大きく伸びる可能性もあります。

技術は、一日に施術できるお客さんの数に上限がありますが、物販の場合は販売方法さえ構築できればどんどん数を増やせるというのも魅力です。

物販を行う際の注意点はアイテム数を増やし過ぎないことです。
10アイテムを100個売るよりも1アイテムを1000個売る方が、利益も上がりますし効率もよくなります。

小規模サロンの場合は、得意分野に関連する1アイテムからスタートするのがおすすめです。

まとめ

今回は、1人美容室が着実に売上アップをする方法というテーマでお伝えしました。

過当競争の時代に売上アップは簡単ではないですが、1つ1つひも解いていくとその方法は意外とシンプルなのかもしれませんね。

弊社でも売上アップに向けて色々試したりしていますので、サロン様でご活用いただけそうなものがございましたら、随時お伝えしていきたいと思います。

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