美容室が店販で利益を出すコツをお伝えします
人手不足が深刻化している美容業界。
生産性の向上のためには、物販にも取り組む必要があります。
また、2020年3月頃から美容業界にも大きな影響を与えた新型コロナウイルス。
このようなリスクが今後も起こらないとは思えません。
技術一辺倒の経営体制では、不安な時代になってきましたね。
美容室の店販は何のため?
そもそも店販が必要なのか?
といった疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
結論を申し上げると、売りたくない人は別に売らなくて良いと思います。
ただ、店販を売った方が以下のようなメリットはあります。
- 売上が上がる
- 生産性が上がる
- 複数の収入源を持てる
- ホームケアもお客さんと共有できる
- スタイルの再現性が増す
店販を無理に売ろうとすると、「技術売上が下がるので売らない方が良い」というコンサルの方もたまにいらっしゃいますが、たしかに技術売上を下げてまで売る必要はないです。
逆に言うと、技術売上を下げずに店販が売れたら一番良いわけです!
店販を売るためのコツ
店販の具体的な手順
ここでは、”AIDA”の法則を用いてお伝えしていきます。
AIDAは、消費者行動のプロセスを分析したものです。
販売までの導線の確認などに活用できます。
(※派生したものでAIDMA、AISASなどあります)
注意:Attention
販売するためのまずは注意をひかないとはじまりません!
これは、店販だけではなくメニューでも同じです
売れない理由・・・
オーダーされない理由・・・
理由の第一位は、そもそも商品の存在を”知らない”ということです。
まずは、その商品の存在を知ってもらいましょう。
【具体的な方法】
- ディスプレイする
- POPを作る
- チラシに載せる
- DMを送る
- ブログに書く
- SNSでの投稿
興味:Interest
そして、興味を持ってもらう必要があります。
興味ない人に勧めたらただの押し売りですからね。
興味を持ってもらう方法はすごくシンプルで、”商品特徴を説明する”です。
無理やりトークでお客様を誘導してはいけません。
商品の魅力、どういう特徴があってどういう人におすすめかをしっかり伝えていきましょう。
【具体的な方法】
- 商品を見せながら説明する
- パンフレットなどで説明する
- 商品特徴をブログに書く
- 商品説明の動画を撮る
欲望:Desire
次に、欲求を高める。
つまり、”欲しい”と思ってもらわないと買ってもらえません。
欲しいと思ってもらうためのポイントは2つです。
1つ目は、買った後の未来を伝えることです。
お客様がこの商品を買ったら(使ったら)どうなるのか?
ということですね。
「ドリルを買いに来た人は、ドリルが欲しいのではなく穴が欲しいのだ」
という有名な話もありますが、シャンプーやスタイリング剤なんかも同じです。
シャンプー ⇒ 頭皮が改善される
トリートメント ⇒ サラサラの髪が維持できる
スタイリング剤 ⇒ 今日の仕上がりが自宅で再現できる
など、お客様が手に入れる未来を伝えるということですね!
行動:Action
最後が、Action”行動を起こしてもらう”です。
つまり買ってもらう(オーダーをもらう)ということですね。
いわゆるクロージングというやつです。
クロージングしないと買ってもらえる確率は一気に下がります。
「いかがですか?」の一言が重要なわけです。
説明だけして「ふーん」で終わったら意味ないですからね。
ただし、これも購入意欲のない方にしつこく勧めるとただの押し売りになってしまいます。
クロージングにもコツがあります。
希少性や限定性、期限などをつけて投げかけることです。
「在庫が、残り数本となりますがいかがですか?」
「100本限定の商品ですがいかがですか?」
「8月末までの企画となりますが、いかがですか?」
といった感じです。
ただ要るか要らないか聞くよりも今オススメする理由があったほうが、説明する側も話しやすくなります。
店販セミナーなどでよくすすめられる年末キャンペーンは有効か?
キャンペーンをやると売上は上がりますが、利益率は下がってしまう可能性が高くなります。
(※仕入れ先との交渉次第ではありますが)
メリットがあればデメリットもあります。
<メリット>
- 店内が盛り上がる
- まとめ買いなどで大きく売り上げが上がる
- 集中して取り組める
<デメリット>
- 大量販売による在庫リスク
- 利益率が低下することもある
- 一時的に他の取組みが手薄になる
重要なポイントは、オフする代わりにスケールアップできるかどうか?
というところです。(※スケールアップ=規模拡大)
ここでのスケールアップは、店販売り上げの規模拡大の意味で使用しています。
オフ(値引き)すると利幅は減りますので、売上を大幅に上げないといけません。
例)
〇定価販売
1000円(利益300円) 10本販売 = 利益3000円
〇20%オフ
800円(利益100円)20本販売 =利益2000円
※倍の本数販売しても利益ダウン
30本売ってやっと同じ利益になるので、この場合だと最低40~50本は売らないと値引きする意味はあまりありません。
(※新商品の場合は宣伝目的で利益なしで売ることもあります)
あと2次的なメリットとして、まとめ買いをしてもらうことによる競合排除といった効果もあります。
同じ商品が、ネットやドラッグストアで売られているといったことを懸念されるケースもありますが、まとめ買いしてしまえば安売り店に目がいかないですし、わざわざネットで検索したりもしないでしょう。
ネット販売、通販、量販店への対抗策
安売りの対策としては、いくつか方法があります。
- 横流れしない商品を扱う
- サロンオリジナル商品を作る
- 付加価値を提供する
の3つです。
1.横流れしない商品を扱う
サロン直送などの契約商品も増えましたので、そういった不正流通のリスクが少ない商品を扱うのが一番わかりやすい対策です。
しかし、ネット販売は昔に比べて複雑化しています。
たとえば、”メル○リ”などは、個人転売のプラットフォームです。
基本的に、販売契約や販売権利といった概念がありませんので流通管理は非常に難しいです。
2.サロンオリジナル商品を作る
最近は、「OEM100本からOK!」など、割と小ロットでの製造も可能になりました。
店販に自信のあるお店であれば、思い切ってオリジナル商品を作るのも1つの選択肢です。
オリジナル商品のデメリットは、在庫リスクが高いことや自店の名前が前に出るので商品に対する責任の比重が高くなる事などがあげられます。
3.メニューと連携させる
たとえば、
ヘッドスパ+ホームケア用シャンプー ○○○○円
システムトリートメント+ホームケア ○○○○円
カラー+アウトバスオイル ○○○○円
のように技術メニューとセットにしてしまうと、小売りしかできない量販店やネット販売はマネができません。
また、価格設定もお店で自由にできるので利益も確保しやすくなります。
デメリットとしては、合計金額が大きくなるのでファーストインパクトで高く感じるお客様も出てくるかもしれません。
以上、美容室が店販で利益を出すためのコツをお伝えしました。
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